2023/07/06 16:07


拝見して頂きありがとうございます。

hinode flowerpotです。


さて2回目のブログでは表題について

お話したいと思います。


焼物といっても

いったいどの様にできるのか漠然と知っていても


土をこねて形作ってから焼く。


それ以外について

知らない方は意外と多いのではないでしょうか。



私自身作品を作っている人間ですが、

焼物について全て説明し尽くせるという事は

できない程焼物の世界は広く深いです。



ですが、簡単なお話ができれば

焼物について知りたい、やりたい、見てみたいなど少しでも興味を持つきっかけになるのではと思い今回のブログを書いています。



ちなみに作家さんや焼物の産地などによって

作り方が違う事もよくあるので

あくまでもひとつの方法としてお考え下さい。



今回の内容としては

陶芸といえばよく見たり

イメージされることの多い

ロクロを例に書いてみます。


それでは焼物の工程について

簡単にまとめてみます。



1.土を成形できる様に準備する

土と言っても固さにばらつきがあると

成形しにくかったり、割れる原因になるので

こねて硬さを均等にします。

また作りたい作品に合った土

(赤土、白土など)を選ぶ必要もあります。


2.成形する

焼き縮む事を踏まえ

少し大きめに作品を作ります。

土によって収縮率が変わるので

その点も踏まえ作ります。

※必要に応じて成形道具を準備する。


3.乾燥させる

乾燥し過ぎると削れない為

適度に乾燥させ削りを行います。

湿度や作品の厚さによって変わりますが

乾燥まで1日としておきます。


4.削りを行う

作品の裏底部分を削り形を整えつつ

見栄えも良くします。

作品によっては削らず

そのまま仕上げることもあります。

※必要に応じて削りの道具を準備する。


5.乾燥させる

1回目の乾燥より

更に乾燥させて水気を無くします。

湿度や作品の厚みによっても

乾燥の時間も変わりますが

約1週間としておきます。

水気が残ったまま素焼きへ回すと割れたり

ひどい場合は破裂する事があります。


6.素焼きを行う

使用する粘土の種類により

焼く温度は異なりますが

700℃前後〜高温でも900℃程で

素焼きを行います。

焼く時間は窯のサイズや作品の厚みや数

素焼きはゆっくり温度を上げる必要もある為

大体10時間としておきます。

専用の窯や窯道具が必要となります。



7.釉薬を掛ける

作品に釉薬という薬を掛けて乾燥させます。

この釉薬によって色や質感など

幅広く変化が生まれます。


8.本焼きを行う

素焼きよりも更に高い温度

1200〜1300℃程の温度で焼き

作品をしっかりと焼き締めます。

これも窯の大きさ、土の種類や、釉薬によって

焼く温度や時間が変わります。

大体15時間としておきます。


※焼締めと呼ばれる焼物など

釉薬を用いない焼物に関しては

素焼きせず焼く場合もありますが

時間をかけ温度を上げる必要があります。



9.底擦りを行う

窯から出した作品の底をヤスリなどで削り

机などに置いた際に傷がつかない様

仕上げの処理を行います。



ざっくりとした流れを説明すると

この様な流れとなります。


よく形を作り焼けば必ず完成する

と思われている方もいらっしゃるのですが

実はそんな事はなくて

工程の間にヒビが歪みが現れたり

焼いた際に釉薬が垂れたり割れたりで

失敗となる事もある為

適宜検品を行う必要があります。



細かな点を話し出すと話はつきませんが

焼物ができるまでこれくらいの工程があり

作品が完成するまで意外と手間暇が掛かります。



ですが、完成した時の達成感や

どう仕上がるのかまでのワクワクもあります。

いまだに窯を開く時が一番の楽しみです。



さて今回は焼物が出来るまでについて

ブログを書きました。


つらつらと書きながら抜けてる所ないかなとか

気になりますが、陶芸を始めた方の一助や

このブログを見て少し興味を持って貰えれば

私としては幸いです。



それではまた